「UNHCRの難民支援と私たちにできること」
【日時】2024年7月20日(土)10時00分~11時30分
【場所】池ビズ4階・ 地域活動交流センター会議室
【講師紹介】 特定非営利活動法人 国連UNHCR協会 職員
天沼 耕平 氏
【受講者の感想】
男性Aさん
「いのちの持ち物けんさ」というワークショップから始まり、難民がどんな気持ちで生活をしているのかを疑似体験させてもらいました。難民がどんなに大変な生活をしているのか言葉で説明しても十分伝わらないのに、疑似体験後に話を聞かされたら、沁みてくるので、素晴らしいテクニックだと感心しました。
帰宅後、配布された資料を読んでみて、世界には想像を絶する生活をしている人たちがたくさんおり、UNHCRの職員さんが奮闘されていることを知りました。人海戦術にならざるを得ない現状を、打破する方法はないのか。虐待、国内紛争、内戦いずれも背景を断つことが出来ないと、いつまでも続くものばかりなので、社会科学で取組むことが出来ないのでしょうか。
女性Bさん
今日は天沼耕平先生のUNHCRの活動のお話、参加するかずっと迷っていました。聞きたくなかったのです。
でも増え続ける難民、蛇口を全開にしたまま水を汲みだしているような虚しさ。止まない紛争・内乱・虐待・戦争、私達人間はどこで道を間違えてしまったのでしょう。
女性Cさん
今回の講師は特定非営利活動法人国連UNHCR協会ファンドレイザーの天沼耕平氏。天沼さんは元々社会科の教師でした。
1950年設立で、当時は職員が34人。現在は135ヶ国2万人の職員がいて、その90%が現場で活動しています。72時間以内に現場に駆けつける事ができる緊急支援チームを有します。日本では緒方貞子さんが国連難民高等弁務官を辞められた2000年に設立されました。
命より大事な物はないけれど、生きていくにはそれだけでは足りない。しかし命を守る事で精一杯の人達がこの世にはいる。
難民とは自国にいると迫害を受けるか受ける恐れのある人の事です。日本人で難民認定を受けている人が50人近くいる事に驚きました。その中のひと組LGBTQのカップルは難民認定を受けて現在カナダで暮らしていると聞き、日本の現場を改めて思い知りました。
女性Dさん
国連UNHCR協会天沼耕平氏よりUNHCRの活動内容や現状についてお話していただくにあたり、まずは3or4人1組になり『いのちの持ち物けんさ』というグループワークに取り組みました。配られたA4用紙には、赤黄青色の枠が記入されていて赤と黄色の枠の下には黒い枠がありました。様式がとても簡潔で的確に進められるようになっていて、説明を受けながらそれぞれの枠に記入をしていきました。自分にとって重要度の低い持ち物から替わりの効かない大切なものまでを書き込み、それぞれの持ち物を発表し、大切なものを失うことでのモチベーションの変化や辛さを感じとっていきました。
正直、日本で生活していると直接難民や避難民の方にお会いすることはなく、ニュースやSNSや書物で情報を得るだけなのですが、ワークショップを通じて身につまされた思いで人々の現状やUNHCRの活動の状況をお話しいただくことで、「知る」「広める」「参加する」「寄り添う」重要性を深く感じ取ることができました。
限られた時間の中で有意義なお話をいただきありがとうございました。
男性Eさん
私とUNHCR、国連難民高等弁務官事務所との関わりは2つありました。
2つめは妻の母が犬養毅首相のひ孫の緒方貞子さんといとこ同士なのでUNHCRでの活躍を目の当たりにして、彼女の生命の大切さを身をもって体現していて、特に罪のない子供たちや女性、高齢者を救っている事が身近に感じられたので、少しでも何か手伝えないかと言う思いで以前メンバーに加わりました。
男性Fさん
今回はUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)のファンドレイザー(社会の問題解決の為に資金。集め現場に届ける仕事)として活動している天沼耕平氏をお招きし、「UNHCRの難民支援と私たちにできること」と題し、難民とはから増え続ける難民の現状を教えて頂きました。
日本では難民という言葉を帰宅難民、ネットカフェ難民とか就職難民とかで良く使われるが、難民とは、自国にいると迫害を受ける、受ける恐れがあり、他国に逃れ助けを求めた人々のことを言う。日本にいるとメディアで見る難民はどこか遠くの国の出来事で実感として間近には感じていないのが本音である。
難民のことを少しでも理解する為に「いのちの持ち物けんさ」というグループワークを行い、赤:あなたにとって替わりのないもの(「いのち」に代表される金銭的価値をつけられないもの)、青:あなたにとって替わりのあるもの(金銭的価値がつけられるもの(家、車、スマホ、服等の便利なモノ)、黄:あなたにとって赤でも青でもないもの(身分証、免許証、資格、パスポート、社会的地位など)を各々列挙し、グループワークで持ち寄り、そしてそれらを失った時を想像し、喪失感を想像して見た。全てを失い、いのちのみで逃れた難民の姿は想像を絶する。
現在も多発する緊急事態と長期化する非難生活が世界で起きている。アフリカの人道危機、紛争鉱物(コンゴ)、シリアの内戦長期化、中米ベネズエラ情勢、アフガニスタン、ミャンマーにウクライナ情勢と。このような中で「私たちにできること」は、『知る』『広める』『参加する』『寄り添う』ことだと天沼氏は、難民はただ助けを求めているだけでなく、困難に立ち向かう民衆であると説く。日本人でも難民指定を受けている人が約50人もいるとの話には正直驚きでした。