2017年10月1日日曜日


これからの自分を発見する学び


これからの自分を発見する学び
~ 自分を振り返り、これからを考えるワークショップ ~


講師紹介 谷原博子さん
福岡県出身、長崎国際テレビの元報道アナウンサー。現在は学校や地域のコーディネーターや杉並区の大人塾講師をされています。今年度より埼玉県狭山市の地域講座コーディネーターもされることになりました

ワークショップの狙い
何かしたいけれど、何をしたらよいか分からない。これを見つけるには年齢を軸に、出来るだけ楽しかったこと、夢中になった出来事を時系列に並べて、自分にとって価値のあるものが何であったかを見つける方法(人生棚卸法)があります。その中の1つの写真を選び、①何歳の時のどんな写真なのか、②選んだ理由は、③写真から思うことを連想していくと、これからの自分を表すキーワードが見つかります。そしてそのキーワードを使って回りに思いを伝えることで(自分をプレゼン)自分らしく生きることが出来るようになります。このプレゼンは、会社が商品やサービスを売る時に行う購入動機を刺激するプレゼントとは異なり、私も同じことをやりたいという共感者を見つけるためのプレゼンです。私達にはこの様な課題がありますと広いところからスタートして、私はこの様な方向で考えて行きたいと話すことで他人とつながりやすくなります。但し、やりたいことの発見は簡単ではないので、本日はやりたいことがなんとなく見つかるだけでも良いと思っています。


ワークショップ口頭発表
本日のグループ分けは起床時間別とし、持ってきた写真が①何歳の時のどんな写真なのか、②選んだ理由、③写真から思うことをグループ内で説明したものを、全体に口頭発表。


参加者が、どんな写真を何故選んだか、そして写真から思うこと
1.      今、なんとなく不安に思うことは「子育てと仕事の両立」です。これで悩んでいる人がいれば、もしかして私もアドバイスできるかもしれません
2.      引越しが多かったので子供時代の写真を1枚も持っていませんでした。昨日、学校から帰ってきた娘にお母さんが写っている写真なあいと聞いたら「あるよ」と出してきました。私は自分の写真しか持っておらず、子供に聞いてもあるはずないと思っていたのでビックリしました。
3.      40代になって初めて豊島区に引っ越してきました。私は生まれてずっと関西に育ち、こちらに引っ越して来ても、すぐに馴染めると思っていました。子供たちはすぐ馴染みましたが私はポツンとしていて誰からも声を掛けてもらえることもなかったので何か動かなければと思いました。引っ越しを通じて自分から飛び出すということを学びました。
4.      結婚して最初は静岡県沼津、千葉に4年、札幌に4年、大阪に4年、東京に戻って来ました。引越しが大変で、新しい土地は大丈夫かなと思いましたが、どこに行っても良い方に恵まれて楽しく過ごさせてもらえた。お友達は、多分ほかの人よりも多いと思います。大変なことが多かったというより良いことの方が多かったかなと思います。

谷原さんのコメント
写真の話しから「転勤」ということを発信することで、こちらからあちらにつながっていきます。モヤモヤとしたものは、出掛けることで何かを発見します。そこで考えたいのが、どこかに出掛け、そこで自分が興味をもったことを考えてみて、それがヒトなのか、モノなのか、コトなのかということです。モノの事例として、こちらのお洋服の写真について紹介してください。



参加者の話し
1.      どの写真が良いかなと探していた時、今日着ている服と同じ写真が見つかりました。2001年の写真なので16年前の服を私はまだ着ているのだと分かりショックでした。しかし嬉しいなぁということもあり、この写真を選びました。この写真を見て思ったことは新しい服が欲しいでした

谷原さんのコメント
自分の興味のあることが、ヒトなのかモノなのかコトなのかを分類してみて、その中の1つを選ぶことでプレゼンに近づいてきます。キーワードを1つ探し、それをプレゼンします。洋服の例から昔のものを大切にしたいなど自分の経験を表す言葉や、これからの人生を表現する言葉をキーワードにするとインパクトがあります。長くしゃべって何も伝わらないではなく、キーワードを1つ決めることでプレゼンらしくなります。ピンクの紙にキーワードを書いてください。私の場合は4歳のころ、父はお洒落な人で小さな子供の私にベレー帽をかぶせくれました。私は満足げに立っており、私のキーワードは、いつまでもお洒落心を持っていたいであることを思いだしました。

参加者のキーワード
1.      私は偶々中学校の時のセーラー服の写真を選びました。今見ると、今よりずっと賢そうな顔をしていると思い、キーワードは生涯勉強と書きました。
2.      キーワードは今しかやれないことをやっておこうです。25歳の時、福岡で国体があり広報紙で国体コンパニオン募集がありました。研修は土・日、募集年齢は18歳~30歳までした。こういうチャンスはめったにないと思い応募したら合格しました。25歳独身だったので、こういうことがやれるのは今しかない、年を取ったら絶対やれないことなので、やっておくべきだと。その結果、いろんな方々と出会うことが出来ました。
3.      私は犬と一緒にいる写真を選びました。主人がアルバムの整理をしてくれ、新婚のころの愛犬と一緒にいる幸せな時間の写真を選びました。キーワードは、幸せとは何だろう。一緒にいれる大切さ、時間をテーマにしてみました。
4.      今から11年前の写真を持ってきた。当時体重は20㌔くらい増えたので、現在標準値くらいまで落としました。認知症の最大の原因が生活習慣病です。私は認知症になりたくないので、キーワードは生活習慣病だけには気を付けようにしました。
5.      先ほど写真を持っていないと言いましたが、小さい頃凄いデブで、いつも皆にいじめられていました。あまり良い思い出がなく、ある時期自分が嫌いで写真を全部捨てちゃいました。その後、離婚の話など色々ありました。今日ここに来て、いろんな方の話を聞いたりしている内に、キーワードは自分の嫌な部分や負の部分を受け入れられるようにしたいにしました。色んなことがあって、今の自分があるのだから、受け入れられるようにしたら心も広くなれるかなと思いました。



谷原さんのコメント
キーワードは自分からは気付かないので、周りの人に見てもらい、あの人は...となるので、一度見てもらうと良いです。

参加者のキーワード
6.      キーワードが見つからないと言っていたら、いろんな方が質問してくれ、キーワードは自分の重荷を一緒に持ってくれる人がいて良かったです。親の介護が始まっているので、一人では出来ないけれど、主人が手伝ってくれたりします。猫では返ってこない行動です。
7.      写真が手元になく実家が離れて居るので、1年前の息子の写真を持ってきました。キーワードは家族3人です。1年半の夫の単身赴任の生活の後、現在家族3人そろって生活しています。それ以前は、子育てと親の介護が重なり家族に集中出来なくなり周りのことに煩わされることが多かったです。現在やっと3人の生活が始まったので、それを大事にしていきたいなぁと思っています。
8.      16年間着ている服で色んなところに行きました。この写真は箱根に行った時のものです。私が忘れていることも、この服は覚えているのかなと友達みたいな感じがしました。キーワードは新しいもの、古いもの両方を持ち続けたいです。
9.      私は小学校6年生の時、朝学校に行く前に突然玄関先で「写真撮るから並びなさい」と言われ、おじいちゃんとおばあちゃんがおめかしをしている前で兄弟3人と撮った写真です。今は兄弟と背丈が同じになり同じ目線で喋っています。また当時おばあちゃんに大事に育ててもらっていたことや、その他多くのことを思いだした。キーワードは笑顔です。小学校の先生に、あなたの笑顔は良いわねと言われたのに、最近は怒ってばかりで写真のように笑っていません。これからはニコニコしていかなければと思い一杯笑っていこうと思いました。
10.   私は転勤族で、色んなところに行ったのですが、どこに行っても良い人に恵まれました。これからは書道をやったり、パンを作ったり、英語を勉強し始めました。それを一人でやるのではなく、みんなと一緒にやれるようになれれば良いかなと思うので、キーワードは人とつながるです。
11.   赤ちゃんを連れてやって来ました。20歳の時ラスベガスの大学に留学しました。その時の自分が一番キラキラしていたと思い、その写真を持ってきました。自分の人生を、この写真から振り返ると猪突猛進、一心不乱でやってきました。育児をしていると、思い通りに行かないことが多く言い分けが上手になった自分がいます。キーワードは、いつまでも大胆な行動力を持ち続けたいです。



谷原さんのまとめ
本日は、本当に良かったと思いました。プレゼンと銘打つと資料・データを分析してコンセプトを決めるものと思われがちです。皆さんはそれぞれ地域で活動したり、会社でバリバリ活躍されたり、PTAをやられたりする方もいます。本日の思いを伝えるプレゼンをそれぞれの場面で活用して下さい。PTAなどでは、「私は、こういう気持ちなのよ」と中々言い出せないことが多いと思います。今日のたった4枚の紙に①何歳頃のどんな写真、②その写真を選んだ理由、③その写真から思うこと、④経験、生き方、これからの自分を表現するキーワードを書きだすことで、私はこんなことがしたいのと思いを伝えるツールになります。会社の中でも人間関係がギシギシした時に、自分を振り返る時に、1つはモノ(写真)というアイテムで、又は会社で気になるものを持ってきて、この物にどういう思いがあって最終的にどう見えたかをグループで共有する時にも使えます。ご近所の町会でのデモンストレーションにも活用出来ます。この4枚のシートを自宅に貼っておくと「お母さんって、そうだったの」といった会話が、夕飯時に生まれるかもしれません。今後は誰かに支えてもらったり、誰かに発信をしていかないと分かりにくい世の中になっていきます。みんな思っていることでも、誰かが口にしてくれないと、私もそう思うのよというのが言いにくい世の中になってきました。ヘタをするとSNSで炎上する世の中です。チラシに載っているこの私の写真はデブっとしています。私の後ろにいるのが1歳違いの兄です。後ろに見えるのはお雛様は、私が生まれた時に、おばあちゃんが買ってくれたものです。嫁に来る時、持ってきました。これは私が大切にしている写真です。皆様にクイズを出して終わりたいと思います。私を抱きかかえていた30年後の私の兄はどれでしょう(3)


参加者の感想
今日は自分の振り返りをきっかけに初めて出会った方といろいろとお話をするきっかけをいただき、いろんな人のお話をきく事ができて、なんだか心に栄養をいただく事ができました。何気なく選んできた写真も意外と私にとって、大事なメッセージと言うか、いろんな事を思いだせる一枚で、大事にしようと思いました。今日は、良い時間をすごさせていただきました。


開催日時  2017923日(土)10001130
会場    みらい館大明 ブックカフェ
参加者   20 マナビト生、豊島区民、杉並区民、府中市民、福岡県民