2020年2月20日木曜日

初めての俳句づくり・句会とは

初めての俳句づくり・句会とは


【日時】2020215日(土)1015分~1200
【場所】豊島区地域活動交流センター(IKEBiz 4F
【講師紹介】月間俳句雑誌「陸」編集長 大石 雄鬼



男性A
575のシンプルな俳句を、大石先生はどう解説されるのか楽しみでした。しかし開口一番、話した後にとにかく作ってもらいますと言われた時から一気にハードルが上がりました。
しかし季語は調べていく内に覚えますとか、俳句を始める前は花の名前を全く知らなかったけれど俳句をやっている内に庭に咲く花なら大抵のものは分かるようになりましたと話され私にもできそうだという気持ちにしてなりました。そして試作では、兎に角季語をベースに作ってみて下さいとハードルを下げて頂き、受講者のやる気を引き出されました。
俳句を作った後の区会を初めて体験して、集まる意義を理解しました。

受講者の作品
①梅かおる青空の下春を呼ぶ
②吹き飛ばそう新型肺炎春の嵐
③雪富士に登ったつもりで写真撮り
④春の風新入生の笑みあふる
⑤春近しウィルス騒ぎで真冬なり
⑥中高年カレー食べたら加齢臭
⑦馬酔花蝶と同じ心立つ
⑧暖かしコート片手に汗ぬぐう
⑨梅の香を鼻口喉で思いっきり
⑩猫の恋わが猫はいずこほっとする
⑪石灯篭立つそばにおい福寿草
⑫どうなるの不安ばかりの五輪かな
季語がダブルのは良くないそうです。


男性B
今現在、俳句人口は800万人、短歌人口80万 詩歌は10万未満という
話しを聞いたことがあります。個別の数字の確かさは??ですが
比較割合についてはまあ当たっているのではとのことでした。

NHKの短歌大会と俳句大会の応募作品数の比較から推測しても当たらずとも
遠からずという印象でした。また俳句も結社・同人(深く取り組んでいるひと)の
数を足しても俳句で25000人位だとの数字もあります。
つまり俳句は市井の俳句愛好者に支えられているのです。

ゆえに結社・同人の平均年齢が70代後半でもあることなどから未来に対する
俳句界の危機感とそれにとなう愛好者の拡大・若い愛好者つくりへ強い思いが
あると聞いています。

そのような背景からすると本日の大石雄鬼先生の講義は非常にわかりやすく
かつ強引に句会運営を経験させていただいたので、これらの機会を広げて
ゼミナールの一環か小学校レベルから育ってゆくコース設定するのもよいのでは
とも思いました。


男性C
初めての俳句づくり・・・句会とは?と題した俳句誌「陸」編集長の大石雄鬼氏に俳句の歴史から俳句界、俳句の季節や俳句の基礎を素人向けに分かりやすく教えて頂きました。
季語は約2500位登録されているとのことですが、読めない、書けない難しい漢字も多くある。しかし、俳句づくりを続けていると覚えるし、花や鳥の名前なども分かるようになってくるとのこと。(興味深い。)
そして、俳句を作ったこともない私達に句会とは?を丁寧に解説頂いた後に、では作って見ましょう、、、と。やっぱりと思いつつ何とか皆さん1句を捻りだし、句会の手順を実演し、品評会を経験させて頂きました。
やはり、自分の詠んだ拙い句でも選句され、誉められたりすると本当に嬉しいです。短い時間ではありましたが、初めての句会の体験は大変楽しく、興味を覚え、又やってみたい気になりました。大変楽しく有意義な時間を過ごさせて頂きました。大石先生有り難う御座いました。

このセミナーを受講後に、家に帰ってTVの番組表に俳句の文字があるのに目が止まり、視聴すると「第21NHK全国俳句大会」の模様を伝える番組でした。≪恐らく今日のセミナーを受けていなかったら気にも止めずに見なかったと思います。≫
題詠「大」で一般の部41107句から特選を選句し、選者の選句理由の発表の後に大会大賞3句を選句していました。大賞は、以下に。
・三回で大なわとびの音になる
・淡き日を拾ひ拾ひて秋の蝶(自由題)
・雀には雀の丈の秋の空
私達初心者の句と比べて如何でしょうか?
選者の一人、正木ゆう子氏は、21才から俳句を始めた、人生経験を積み、だんだん強くなる、だけど楽に作れるようにはならない。
小島健氏は、感性や自然、人に対する思いが人生経験を重ね思いが深くなる。
宮坂静生氏は、人は好奇心を失わない、誉められると嬉しい。
以上、俳句と年齢の問いに対する所感の一部でした。
次回の題詠は「生」です。