2017年2月23日木曜日

不安だった東京生活を克服




不安だった東京生活を克服
豊島区で見つけたチャレンジする環境




講師紹介
加藤木 浩子氏、福岡県北九州市出身、としまコミュニティ大学マナビト研究生。広報紙 広報としま等を活用して東京生活を満喫。201721日発行の広報としま特別号「あなただけのライフスタイル」の取材を受けた。



豊島区の第一印象
初めまして。加藤木浩子と言います。私は今年の3月で、引っ越して来て丸3年になります。それまで福岡県北九州市に住んでいました。九州というと暑いイメージがあると思うのですが、日本海に面しているので東京と比べると寒いと私は感じています。またこの時期はどんよりとした天気が多いです。今日は私が住んでいた北九州市の紹介と私から見た豊島区の魅力、どうやって豊島区に馴染もうとしてきたのか、私が今何をやっているのかをお話したいと思っています。池袋駅の第一印象は人が多い、多すぎる。これは今も思うことです。来た当初は、池袋駅で人の流れを横切ることが出来なかったので目的地に行くのに時間がかかりました。今も迷路のようだと思います。

また驚いたのは駅の構内にユニクロなどがあることです。普通キヨスクはあっても、一般のお店はありません。こちらに来て3年近くたち人の多さに慣れたと昨年2月に帰省して博多駅に行った時に思いました。博多駅は九州で一番乗り降りの多い駅なので以前なら人が多いと感じたのに、今回は少ないと思ってしまいました。私も東京の人間になったと思いました。私が九州で利用していた最寄りのJR駅には20分に1本しか電車が来ません。東京に来ると、次から次へと電車が来るので便利だと思いました。




北九州市の紹介
若松区と戸畑区の間を走っているのが洞海湾で、湾に面したところはすべて工場になっています。八幡西区に三菱系の2つの会社があり、若松区には地場産業のシャボン玉石鹸などがあります。


昔の北九州工業地帯は煙がひどく、洞海湾はヘドロがひどくて魚がいませんでした。喘息の子供が多く、私が子供のころはよく風邪をひいていたので母が煙を恨めしく思っていたそうです。母のように思っていた人は一杯いたようで、子供の健康を心配したお母さん達が市民運動として自発的に大気汚染の調査をしました。そして企業や行政に働きかけ改善を求める運動を行い行政が動いて公害防止協定を結び、抜本的な取り組みを行いました。その結果、喘息患者を劇的に軽減させ、水質に関しては死の海だった洞海湾には魚が全くいなかったのですが昭和45年に工場排水などを規制した法律を制定して、それからはヘドロもなくなり下水道も整備され、今は魚がたくさん住んでいる湾になりました。




北九州工業地帯は八幡製鉄所を中心に栄えました。八幡製鐵所旧本事務所、八幡製鐵所修繕工場、八幡製鐵所旧鍛冶工場、遠賀川水源地ポンプ室、この4つが明治産業革命の製鉄・製鋼、造船、石炭産業の世界遺産に昨年登録されました。昨年11月に帰省した時にここに行って写真を撮って来たのですが、世界遺産の割に立て看板もなく駐車場もなく、北九州市はもう少し宣伝して皆が来るようにすれば良いのにと思いました。昔、製鉄が盛んだった時、企業祭は製鉄に関するお祭りでした。私が小学生だった頃の11月はとても寒くて、雪が降る中母は私にコートを着せて企業祭に連れて行き製鉄所の中の圧延所を見た記憶があります。製鉄所の中なので、すごく汗だくになったことを今も覚えています。




現在、北九州の製鉄所は衰退してしまったので、工場内を見せることなく北九州市民の普通のお祭りとして毎年11月に行われています。製鉄所の主要部分は君津へ移転してしまったので、その跡地にはショッピングセンターが出来てイオンだとかスペースワールドという遊園地とかいろんなものが建っています。そしてこのスペースワールドは人を集めることが出来ず、昨年末スケートリンクの氷の下に魚を埋めたことがニュースになって叩かれ、本年12月に閉園することになりました。製鉄が君津市に移転して北九州の人口が減って衰退した頃、当時の市長さんはどのようにすれば良いかと職員をいろんな企業に派遣していろいろ調査をさせたそうです。その中の一人、電通に派遣された安藤さんという方が北九州市は生活環境が良いのに都市のイメージが悪いということでイメージアップを図るということを考え、映画やドラマを誘致することになりました。北九州市広報室がイメージアップ班として、国内初のフィルムコミッション組織を市役所内に作り、映画やドラマの作成を全面的にサポートするようになりました。現在では北九州市がバックアップする普通の民営組織として活躍しています。エキストラとして市民が登録すると撮影の度にメールが来て、市民全体がエキストラとして活躍するシステムになっています。「MOZU」というドラマが3年前に制作され、北九州市が全面協力して撮影に臨みました。このドラマで北九州市は「東京ドラマアワード2014特別賞」を頂くことができました。現在では来月公開の「相棒-劇場版Ⅳ」がホットな話題で、これも北九州市でかなりのロケが行われています。



新幹線が止まる北九州市では一番大きな駅小倉駅前から門司にかけて小文字通りという交通量の多い通りがあるのですけれど、朝6時から夕方6時まで12時間閉鎖して市民エキストラ3000人を導入して撮影するなど北九州市がかなりバックアップしているので良かったら見に行ってください。私は「相棒」のファンなので行きたいと思っています。門司港の駅前はレトロ感のある建物が一杯あって「門司港レトロ」として観光に力を入れています。若松区の洞海湾沿いにもレトロ感がありいろんなドラマに使われています。北九州空港も「MOZU」の時に撮影があったのですが、「相棒」の時も撮影されています。北九州市は政令指定都市で九州では福岡市に次ぐ二位の人口です。人口密度は1,988/km2なので豊島区の22,658/km2 10分の1弱の人口密度になっています。



昔、製鉄が盛んだった頃は人口は100万人を突破していたのですけれど、現在は100万人を切っています。学術研究都市は八幡西区と若松区の昔山だったところを20年前切り開いて都会の大学や企業の研究所の誘致を考えて開発が進みました。しかし地の利が悪く、現在は北九州大学、九州工業大学、早稲田大学大学院の研究所、企業の共同開発センターがあります。またかなり広大な土地を開発したので駐車場がたくさん必要なコストコが出来ています。そこはすごく道が綺麗で緑もあります。


私の郷里
私の住んでいた所は八幡西区の洞海湾に近いところで、車で北の方に15分上がると綺麗な海があり別方向に行くと山があり、また別方向にデパートがあり、どこに行くにも車でちょっと行ける便利なところでした。




交通手段がJR九州鹿児島本線とバスしかないために車社会になっているので各家庭に免許を持っている人の人数分の車があったりします。北九州の海はとても綺麗ですが、韓国が近いので海岸沿いを歩いているとハングル文字が書かれたシャンプーの容器が時々落ちていたりします。私が学生のころ湘南に憧れて友達と行ったのですけれどサザンオールスターズで想像していた海はあまりにも汚く入ることが出来ませんでした。湘南と比べてもとても綺麗な海です。昔はJR駅前が栄えていました。私が小学生から高校までの時は各家庭に車は1台しかなく、お父さんが車に乗って仕事に行くと、家族はJRやバスで出かけていました。今は各家庭に車が1台ずつあります。東京の若いお母さん達が自転車の前後に子供を乗せて、そしておんぶして自転車を走らせるのをよく見かけるのですけれど、都会のお母さん達はすごいなぁと驚きました。北九州では、そのような風景を見ることは無く、小さな子供のいるご家庭ではお母さんが自転車代わりに軽自動車に乗って移動しています。昔栄えていた駅前通りの商店街は、現在ではシャッター通りとなってしまいました。街の人達は街コンなどをやったりして活性化しようと努力しています。




この写真は八幡西区の黒崎駅の駅前です。このビルは北九州市の第3セクターが税金を投入して出来たショッピングモールで、私が高校から大学生のころ出来たのですが車社会になる時で、郊外のイオンなどに人がどんどん行くようになり、かなりの税金を投入したのに何年かで潰れてしまい市民のブーイングは激しものでした。偶々八幡西区の区役所が老朽化で、この建物を使うようになりました。黒崎駅の南側から出るとシャッター街が続くのですが、北側から出ると洞海湾沿いに工場があります。


郷里の自然
私の実家は八幡西区の外れにあり自然が一杯です。20年前にホタルを放流したら未だにホタルがいてホタル祭りが毎年6月に開かれています。そのくらい水が綺麗なところです。


また2両編成の路面電車が走っています。昨年まで現金払いだったのですけれど、最近はついにSuicaが使えるようになりました。九州ではSugokaと呼ばれるもので、かなり便利になりました。路面電車の停留所は電停と呼ばれ無人駅です。皆さんはポケモンGOをご存知でしょうか。結構、有名になったゲームです。これはポケモンステーションに行ってアイテムを集め、それを使ってポケモンを探すゲームです。私はちょっとやっていました。池袋ではポケモンステーションが一杯あるのに、実家に帰って開けると何も出てこなくて田舎では出来ないことが分かりました。


郷里の食べ物
福岡はとんこつラーメンのイメージが強いと思うのですけれど、私はラーメンを食べに行く時よりうどんを食べに行くことの方が多かったです。うどんは、こちらのうどんと違ってやわやわのコシがない、そしてこちらは黒い感じのスープですが、向こうは出汁が主体なので結構透き通っています。


うどん屋さんで食べる一番人気はゴボ天うどんです。私がよく行く「資さんうどん」のゴボウはこんな天ぷらですが、お店によってはかき揚げのゴホウ天だったりします。ゴボ天うどんに付いてくるのがかしわのおにぎりで、このセットで頼むことが多いです。またうどん屋さんには、どこでもおでんがあります。東京のおでんにはチクワブを入れますが、九州ではチクワブはありません。以前私が結婚したての頃社宅に住んでいたのですけれど、関東から来た奥さんがおでんを食べにおいで言われて行ったら、私が見たことがないものがあって、それがチクワブでした。その頃は井筒屋というデパートの地下の食料品売り場にちょっとしか売っていませんでした。現在ではイオンで普通に売られるようになりました。チクワブがない替わりに九州ではスジというお肉の堅いところを入れます。こちらでスジを買おうとするとアキレスの部分が多いのですが、九州では赤みのある所も入っているお肉を買ってきて、1回ボイルして、そして切って竹串にさして入れます。ラーメン屋さんのラーメンはほぼとんこつです。紅しょうがと高菜を炒めたものをトッピングしています。東京で何回かとんこつラーメンを食べたのですけれど物足りなく、もう少しコテコテしても良く、九州のラーメンはコテコテしています。このラーメンで380円、このうどんで420円と東京と比べて安いと思います。


北九州空港
福岡県京都郡苅田町で、小倉南区をちょっと下ったところの海岸沿いにある空港です。これは海の中の埋め立て地に作られた空港で、空港に通じる橋を車で通るしかありません。はっきり言って便利は悪いです。


ですが空港の駐車場はかなり広く、24時間520円で駐車することが出来ます。なので、みなさんは空港まで自家用車で来て駐車場に止めっぱなしにしておいて東京まで行って、帰りは自分の車で帰る、そういう人が多いかなと思います。空港ビルは小さくてエスカレーターは上り下り1台ずつしかありません。国内は東京行きと名古屋行き、国外は韓国行き中国行きがあり、小さいながらも国際空港であります。私の個人的意見として、細い道を車で通る時はとても気持ちが良いのです。天気が良ければ海の上を飛んでいるような、とても素晴らしい気分を味わうことが出来ます。


家族の状況
9年前に主人が横浜に転勤になりました。その当時、長女が中学3年、次女が小学6年生だったので単身赴任をしてもらいました。1年半後、主人は東京に転勤となり大正大学の隣の西巣鴨のワンルームに住んでいました。その2年後に長女が大学進学のために上京したので二人で住むようになりました。二人が通うのに一番良い場所として池袋の2DKを借りました。20143月に次女が東京の大学に進学が決まり、九州の家を売って池袋に引っ越してきました。こちらの不動産会社に家族4人なので4LDKのマンションを要望したら、不動産会社は東京は4LDKが少ないと言われました。北九州ではマンションを借りたり買う時は大概4LDK3LDKです。北九州市の私の家は70坪の土地に40坪の家を建てて住んでいました。これは東京ではかなり広いですけれども、北九州では平均的な家です。東京に出て来て1階が駐車場で2階と3階に住むお家を見た時に、東京は違うなと改めて思いました。


私の挑戦
引っ越すにあたり、皆に「東京は人間関係が希薄だし、隣に誰が住んでいるか分からない」「鬱になって帰ってきた人がいるよ」とかなり脅されていたので、東京に引っ越すのがとても嫌で仕方なく東京に出てきました。引っ越して来て主人は仕事で忙しいし、娘たちは大学生で家にはいないし、どうしようと考えた時にまず外に出よう、外に出たらきっと知り合いが出来るだろう。外に出るためにどうしようと考えて、最初に「広報としま」を見ました。



そして3つほど私が行けるのを探しました。まず1つがとしま能の会、これは広報と一緒に入ってくる「みらい」で見つけたのですが、毎年5月の連休明けにある講座で、狂言師の野村万蔵さんが狂言の講座を行って、そのあとに狂言を観劇するというものに参加しました。野村万蔵さんは、とても説明が上手な方で、私はこの時初めて能や狂言を見たのですけれど、野村さんの説明のおかげで、かなり能と狂言を理解することが出来ました。鼓の音とか笛の音と一緒に、お腹の底から出るようなセリフを聞いて、すごく感激しました。その時隣りにいた山田さんが声を掛けてくれて、私が引っ越してすぐだと話すと、それ以降街歩きや工場見学をするようになりました。2番目に見つけたのがファミリーサポート講座です。生後3ヵ月から小学6年生の子供を1時間800円でお世話するために10日間の講座を受けました。私は子供好きというわけではないのですけれど、このような講座に行けば知り合いが出来るかなと思いました。最初の自己紹介で私のように引っ越して来て何もわからないので応募したという人が私以外にもいて嬉しくなりました。この時もご近所の聡子さんと出会い彼女とランチに行ったりコンサートに行ったりしています。最後にとしまコミュニティ大学に参加。年間8千円で立教大学、学習院大学、帝京平成大学、女子栄養大学、大正大学、東京音楽大学、川村学園大学で大学の先生の講義を受けられます。6月から1月の間、毎週土曜日に講座があります。申し込む時に志望動機が必要だったのですが、大学で勉強をしたいということは一切書かずに、引っ越してきたばかりで知り合いもいないので、これを機に知り合いを作りたいとか、このままではどうにかなりそうだと延々と書きますと合格しました。これに参加したことで現在の私がいるので、これにはとても感謝しております。


私がやっていること 1
よくやっているのが江東区と墨田区のボランティアさんと街歩きを能の会で知り合った山田さんと行っています。この良さは地元で生まれ育ったボランティアさんが多いので、色んな説明を街の人の感覚で受けられます。私たちだけで行けば主要なところしか見ることが出来ないのですけれど、見過ごす所、面白いところも説明してくれます。


北九州の友達が来た時に浅草に行きたいというので浅草のボランティアさんに案内して頂きました。計3回ボランティアさんと浅草を回ったのですが3人が3人とも違う説明をして頂き、違うルートで回ってくれ同じ浅草でも3回とも楽しむことが出来ました。とても良いです。因みに江東区には7コースあるのですが、今まで6回行きました。あと1回行くのが楽しみです。続いて工場見学。今まで行ったのはクロネコヤマトの集配センター、崎陽軒、ビール工場に行って来ました。崎陽軒に行った時、昔は駅でお弁当を売っていたそうで、その時の制服を着て写真を撮り結構楽しかっです。崎陽軒は企業努力で冷えても美味してシュウマイを研究されています。行った時、出来立てのシュウマイを食べさせて頂きました。冷えたシュウマイも美味しいですけれど、出来立ての方が何倍も美味しかったです。私がクロネコヤマトの集配センターに行った時は、かなりアマゾンの荷物が集配されていて、箱の上についているバーコードを、上から赤い光が当たって色んなところにサッササッと分かれていきます。そのスピードが凄くて感激しました。私はビール好きなのでキリンビール、サッポロビールとエビスビールに行った時、無料で(エビスビールは500円かかります)出来立てビールを3杯飲むことが出来ました。これお薦めです。今年の3月にANA、味の素に行く予定です。ロッテ浦和工場に行きたいと思っていますが、一般の人は夏休みと冬休みしか受け入れておらず2回往復ハガキで申し込みましたが外れてしまいました。外れを知らせるハガキにはコアラのマーチのスタンプが押されていて可愛かったです。それ以外の時期は団体客しか受け付けていないので、田場川さん(豊島区学習・スポーツ課職員)是非、コミュニティ大学で行けたらと思っています。


私がやっていること 2
私は九州で生まれ育ったので霞が関とか国会議事堂に行ったことがなかったので本日参加してくれている同級生と行きました。国会議事堂に入る時は、まずボディチェックや荷物チェックを行い証明書を書いて入ります。



記念撮影を行うところもあります。この時農林水産省の食堂でクジラのランチ1000円を食べました。その他いろいろなランチがありますが、すべて国内自給率が書いてあり面白いです。12時になると農林水産省の人達が食べに来て一杯になるので11時半に行くのがお薦めです。先日初めて裁判を傍聴しました。裁判所の様子はサスペンスドラマで見たことがあったのでが、腰紐を付けた被告人が警察官と一緒に出て来た時には被告人はごく普通のおじさんだったのですけれど、ちょっとドキっとしました。もし暴力団の抗争事件で暴力団の人達が出て来ると本当に怖いだろうなと、TVと本物では臨場感が全く違うと思いました。


私がやっていること 3
池袋には東京音楽大学があります。普通コンサートはクラッシックコンサートとかピアノコンサートが多いと思うのですけれど、音大があるお蔭で打楽器だとかリュートだとか珍しいコンサートがあり良かったと思います。またコミニティ大学に入っている関係で東京芸術劇場での東京音楽大学のコンサート券が750円で買えます。最近ではサントリーホールでの無料パイプオルガンにも行きました。私は音楽が好きですが、九州に住んでいる時はお金を出したとしてもコンサート自体がなく、東京では常にどこかでコンサートがあるので良いと思います。


私がやっていること 4
講座を受けたファミリーサポートですが、平成155月、この時小学1年生になったばかりの男の子を学童まで迎えに行って塾へというのを今もやっています。その子ももうすぐ3年生になるのですが、ずっとやっていると情が移って可愛いなと思います。それプラス、単発でお母さんがいない時にいろんな子供を預かったりしています。産後サポートは、ファミリーサポートの認定を受けた人が2年に1度ある産後サポートの講座を受けると認定されます。私は1回だけ産後サポートをやらせて頂いたのでが赤ちゃんと接することがなく、久々に赤ちゃんに接することが出来て凄く癒されました。としまコミュニティ大学に入ってすぐの頃、午前中が大正大学、午後東京音楽大学の講義があった時、この辺の地理が全然わからなかったので田場川さんに連れて行ってもらい、初めて音大の学食でご飯を食べました。この時学食のコスパの良さを知り講座の前に学食で食べるようになりました。コミュニティ大学の方からそのように食べているのなら学食新聞を作って皆さんに紹介しませんかと言われ学食新聞を発行することになりました。



そしてその流れでコミュニティ大学のリーフレット作りに参加。私たちは意見は言うことは出来るのですが、リーフレットにまとめるということが出来なかったのでコミュニティ大学の方がファシリテータを紹介してくれて、このようなリーフレットが出来ました。自分たちの意見がこのようにまとまることに感動して、このような講座を作って欲しいとお願いしたら1年前にファシリテート講座が出来ました。講座では豊島区の楽しいことを発掘しよう、豊島区で楽しもうに関して話し合い、みんなで楽しもうを基本にお花見をしたりイベントに参加する「KIRAKU座」をFacebookに立ち上げました。まだ本格的な活動はしていませんが、ちゃんとしたものが立ち上がったら皆さんにも参加してもらいたいと思っています。また129日から22日までに各ご家庭に配られる「広報としま特別号 としまplus」の2月号に取材を受けました。


私から見た豊島区の魅力
私が利用する池袋駅はJR東日本と東京メトロ、西武池袋線、東武東上線が乗り入れているため、どこへ行くにも便利です。次から次へと来るので駅で待たなくてもすむのがとても良いです。九州にいる時は車を持っていたので維持費がかかるのですが、現在は車を持っていないので税金も維持費もかからず、それに比べるとJRの運賃はどうってことないくらいです。車がなくなったのでよく歩くようになりました。北九州に住んでいたころ骨密度が高くなく病院から骨密度を上げる努力をしてくださいと言われました。こちらに来て80%の骨密度が120%まで上がりました。歩くことは良いことなのだと思いました。また東京芸術劇場には素晴らしいパイプオルガンがあり昼500円、夜1000円でパイプオルガンの演奏が聴けます。偶にハガキを出すと当選して無料で行けます。東京音楽大学があるのでマニアックなコンサートが無料で聴けたり、東京音楽大学の先生方のとても質も良い演奏も聴けます。豊島区役所や板橋区役所のロビーコンサートに時々行ったりします。また池袋は大都会ですが駅から1015分歩くと住宅街になり雑司ヶ谷や目白庭園など落ち着ける場所があります。駅前にある立教大学や学習院大学には一般市民も入れるので都会のオアシスであり、とても住みやすいところだと思います。北九州ではイオンが幅を利かせてしまって商店街はシャッター街になっていますが、こちらの商店街は活気があり素晴らしいと思います。私は池袋に住んでいるので大山や仲宿商店街に行きますが、共に板橋区でとても安くて買い物がしやすいです。巣鴨地蔵商店街も活気があふれていて商店街ランキングでは10位以内に入っているそうです。私が巣鴨地蔵商店街に行く時は、よく大福を買って帰ります。としまコミュニティ大学を通じて無料講演会にも参加。昨年は全くなかったのですが、一昨年度は香山リカさんや上野千鶴子さんの講演を無料で聞くことが出来て、とても楽しい講演でした。


まとめ
こちらに引っ越して来て、もう少しで3年です。大都会の生活に早く溶け込みたいと思って必死に色んなことに足を突っ込んできました。その中で思ったことは、今回「広報としま Plus」にも載せてもらっているのですが、折角大都会で生活するチャンスに恵まれたのですから今までの人生の中で経験できなかったことをやって見ようと思って色々やってきました。としまコミュニティ大学では最後の感想を提出する際、お友達は出来なかったと書いた人が多かったです。じっとしていたら何も変わらなく自分から踏み出さなれければと思います。一歩踏み出して、うまい具合に波に乗れたら、後は積極的に波に乗って見ると新しい世界が見えて現在に至りました。私は専業主婦なので、今まで人前で話をさせてもらうことはなくて、このような機会が得られるとは全く想像していませんでした。これからも新しいことに挑戦していきたいと思います。以上で終わります。今日は最後まで有難うございました。


質疑応答
1)    写真に写っている橋は




 → 若戸大橋です。若松と戸松の間ということで若戸大橋と言います。橋は赤く、結構ロケにも使われています。
2)    昔、若松は全国一の人口密度だったと思います
 → 地場の工場が密集しているので多かったのかもしれませんね
3)    北九州市は人口減のなか、豊島区のように消滅可能性都市となるのですか
 → 昨年末の調査では共働き子育てしやすい街ランキングでは150地区中3位だったそうです。50歳から住みたいランキングでは1位です。2011年以降、年度当初の保育園待機児童はゼロ。北九州に住んでいる頃、ご近所さんで共働きの方がいましたが保育所に入れないという話は聞いたことがありませんでした。こちらでファミリーサポートをしていて高田馬場の保育園まで迎えに行って欲しいとの依頼がありました。何故高田馬場なのかと聞いたら、その方は板橋駅近くに住んでいるのですが、近くの保育所がダメで次々と探していくと高田馬場になったそうです。そのくらい豊島区では深刻であることを知りました。また北九州市には、色んな地方から住みやすい街として使節団が来ているそうです。年を取った時に特別養護老人ホームとか有料老人ホームの話しになるのですけれど、私の主人の父がパーキンソン病でひどくなった時に家族だけではどうしようもなくなり、家族で話し合った結果高くても有料老人ホームに入れないと私たちの方がダメになるからと探した時期がありました。主人の実家は板橋区なので板橋区、豊島区で探したのですけれど本当に高くて一般市民ではとても入れないような額でした。北九州に帰っていろいろ聞いてみると、一時金を払わなくても月々10何万円で、良いホームに入れます。その点が都会と田舎の違いでした。都会は順番待ちで、特に特別養護老人ホームになるとかなりの順番待ちです。北九州でも特別養護老人ホームになると順番待ちですが、有料ホームが10何万円で入れるので、そこまで考えなくてもすみます。



→ 似顔絵について説明します。この絵は1つ年上の高校の先輩が私のイメージとして描いてくださいました。その方は20代のころ漫画家として活躍されていた方です。私は、この絵をとても気に入っています。こんな感じで人生を華やかに過ごしたいと思っています。






方言について(おまけ)
福岡県は北九州地区、筑豊地区、福岡地区、筑後地区と4つに分けられます。言葉も地区によって全然違っていて、福岡地区は博多弁で武田鉄矢さんがよくTVで喋っているのが典型的な博多弁です。北九州であの博多弁を使うことはありません。



一番有名なのは「直す」という言葉です。主人は板橋区出身で仕事の関係で北九州に来て私と結婚しました。主人が会社に入った時に、「直す」という言葉を教えられるそうです。何故かというと以前工場内で職場の方が「直しとって」と言ったら、東京の方はどこか故障しているのではと思って分解しそうになったそうです。私たちは普通に使っている言葉なので、言われてみればそうだなとも思いました。この間、友達の中で話題になったのが「こまめる」です。これは両替するという意味でよく使います。主人に聞くと最初は分からなかったと言われました。あとは「からう」という言葉です。私がファミリーサポートで小学生の男の子に、ある時「ランドセルをからって」と言ったら通じませんでした。エッと思って「普通、なんて言うの」と聞いたら「背負う」と言われました。その子も私とずっと話しているので、北九州弁にだいぶ慣れてきて、少々の北九州弁なら分かるようになりました。福岡県出身の芸能人は結構多いです。松田聖子さんや高倉健さんもいます。高倉健さんの家は実家の近くにあり家は古かったのですが、高倉健さんが江利チエミさんと結婚してチエミさんを実家に連れて来た時、新しい家になったとご近所の方のお話でした。また私は高倉健さんと同じ小学校だったので、亡くなられた時、悲しかったです。また福岡県には美人が多いと言われます。それは福岡県はどんよりとした日が多いので日照時間が少ないから紫外線も少ないだとか、また女性は福岡に集まるからだという説を長女が言っています。男性だったら何かをやろうとしたら関西や関東に出て行きますが、女性はそこまでの勇気がないことが多く、親御さんも東京に行かせたがらないので鹿児島、宮崎、熊本、大分、佐賀、長崎の綺麗な女性は、まず博多に行くので博多に美人が集まると娘に言われました。


質疑応答
4)    芸能人の中で、僕が真っ先に行ったのは中尾ミエの実家です。西鉄の小倉駅沿いの本屋さんでした。小倉競馬場の近くです。
→ へぇー、そうですか。中尾ミエさんと年代が違うので分からないです。
5)    小倉出身の芸能人は少ないのでは。
→ そうですね。いろんな地区に分散しています。
6)    女性はキツイと言われませんか。
→ 普通に話しても北九州弁で話すと荒く聞こえるみたいです。早口であるのとワァーワァーワァーという会話が多いので、そんな風に聞えるかもしれませんね。
7)    小倉と博多ではイントネーションが違うのでは。北九州の中心は小倉でしょう。
→ 少しあるかもしれませんね。でも、長女がこちらに出てきた時、九州の言葉を喋ると馬鹿にされると思って東京弁で話そうと頑張っていたそうですが、ある時北九州の言葉がポッチと出たら「可愛い」と友達から言われたそうです。それ以来、できるだけ使うようになったと言っていました。
8)    ある時八百屋に買い物に行ったら「あんた、関東の人だね」といきなり言われました。「なんでですか」と聞いたら「言葉がきついよ」と言われました。私の家内は北九州の門司出身で、今は両親が亡くなってほとんど行く機会はなくなったのですが、若い時は年に1回行っていたので、本日は懐かしい話しを聞くことが出来ました。門司区の和布刈公園とかあの辺をよく散歩しました。偶に小倉城や、ちょっと足を延ばして博多の天神様まで行ったり、色んな思い出があります。帰るたびに小倉駅ホームのうどん屋さんに必ず連れて行かれました。おでんはそれまで魚のスジしか知らなくて、牛筋など食文化の違いを感じました。またかしわ弁当などが懐かしいです。関門海峡のランプは石炭を燃やしていると聞きました。また下関の方が九州圏といった感じです。
→ かしわ弁当は未だに駅のホームで売っていらっしゃいます。

9)    私の主人は下関出身なのですが、もつ鍋は九州と下関では中身が違いますよね。九州の友人ともつ鍋パーティをすることになりました。下関のもつ鍋は牛の腸をプチプチと切ったものを円盤のような不思議な形のお鍋に入れて汁は全然ありません。九州のもつ鍋は鶏だったので、二人のイメージは全然違ったものでびっくりしました。
→ 食文化で思い出したのは、お正月にブリを使います。ブリの刺身をお雑煮にも入れるのですが、こっちに引っ越して来て大晦日にブリを買おうとしたらないんですね。こちらではマグロで、その辺が違うなと思いましたね。
10) 東日本はやはりマグロですね。そしてマグロの赤身の消費量が多いのは東北のはずです。ブリ、ハマチは、どちらかというと西日本ですね。
11) 関東ではイナダで、九州の人はイナダを食べないですね。ハマチも生では絶対に食べない魚だそうです。何故と聞いたら「小さくて臭いから」と言われました。ブリにならないと刺身にしないそうです。
12) 関東では多分ハマチという言い方はしないと思います。関西系のお寿司屋さんはハマチで、関東のスーパーの切り身はイナダと書いています。


開催日時 2017126() 15時~1630
会場  区民ひろば 高南第一2階 区民集会室
参加者13名 マナビト生、豊島区民、豊島区民外






受講者の感想
1) とても興味深く聞くことが出来ました。有難うございました
2)福岡という地方文化、生活の状況を聞くことで、豊島区の生活との違いを知ることが出来て良かった
3) 工場見学を私もしてみたいです
4) 自分の生まれ育った場所をこれだけ立派にプレゼン出来ることに驚きました。すばらしいですネ。