2025年1月19日日曜日

 豊島区の文化財を考える」

 

【日時】2025118日(土)1000分~1130
【場所】池ビズ4階・ 地域活動交流センター会議室
【講師紹介】 豊島区教育委員会事務局 文化財グループ
           文化財保護専門員 森田 大介
                 学芸員   梶木 理央

 

 

 


【受講者の感想】
女性Aさん
 今日は豊島区の文化財保護について区の職員の方をお招きしてお話いただきました。 まず文化財として地面の上に出ているものと埋蔵されているものと2つに分けてそれぞれの保護について分けてお話くださいました。
 文化財というと目に見える部分の建築物や仏像や工芸品の事が頭に思い浮かびますが、有形、無形、史跡名勝と幅広くそして国民的財産といえます。 区内に有る文化財は行った事があるものもあれば初めて知るものもありましたが、豊島区民のためお話全てがとても身近に感じられました。
 埋蔵文化財となると、地権者の土地という事もあり、もちろんですが皆さまのご協力無しではできないとお聞きしました。小さな仕事から大きな仕事まで色々とおっしゃっていたように、出土品の細かな修復作業、発掘調査、補助金や所有者への助言など文化財を保護するための仕事の数々の一端を知ることができてとても興味深く思いました。
 まとめた本を少し拝見しましたが、図に記載された出土品のお茶碗の文様など大変細かな図柄は全部手で書いていらっしゃるそうで、緻密さが要求される仕事であると思いました。地味ではありますが、後世に伝える大切な仕事を豊島区がやっているという事がよくわかりとても良かったです。 ありがとうございました。
 以前上がり屋敷公園のそばでよく「柳原白蓮の家はどこですか」と聞かれて(表札は宮崎となっているから?)、今も居住者がいらっしゃるお宅を教えるのはどうなのかな?と思っていましたが、今日いただいたマップに掲載されていて少し外から拝見するぐらいは大丈夫との事かなと思いました。

 男性Bさん
 今まで漠然ととらえていた文化財について、地上部と地下部に分けて考えると整理がつくことを教えられました。
 また、文化財の側に立っている「登録文化財」や「指定文化財」の違いについても、考えたことがありませんでした。登録文化財は以前なかったもので、登録文化財を補完する緩やかな規制で出来ているそうです。拠って登録文化財なら旅館や駅舎、レストランとして活用する場合もあるようです。
 さらに「国指定」「都指定」「区指定」は、重要度が及ぶ範囲の違いによるようです。国として重要なら国指定文化財、区として重要なら区指定文化財になるようです。
 普段見過ごしていることを気づかせてくれる良い講座でした。

 


男性Cさん
 本日は豊島区教育委員会の方から文化財についての話を聞きました。
 まず、文化財とは何なのか、国(文化庁)・都道府県・市区町村によって大体同じ定義と分類となっているようである。豊島区の登録では美術工芸品・考古資料・歴史資料が多いようである。基本は個人や法人の所有分が多い。
 次に、埋蔵文化財の発掘調査関係の話を聞きました。埋蔵文化財の発掘はほとんど手作業で、非常に手間のかかる作業だそうです。土地の所有者が建築する前に、文化財調査の費用を負担しなければならないそうです。
 まとめると、文化財を維持するために、個人と行政がともに力を出さなければならないという事だと思います。
 いろいろ教えてもらい、ありがとうございました。

 女性Dさん
 「豊島区の文化財を知る」というテーマで豊島区教育委員会庶務課文化財グループのお2人の講師からお話を伺いました。
 お一人目の森田講師からは、文化財の登録・指定の区分、登録の仕組みや区内にある文化財について伺いました。最後に課題として修繕・修理に多額の費用を有することや継承のための文化財所有者の高齢化や後継者の不在、保存と活用の両立の難しさについてのお話がありました。
 お二人目の梶木講師からは、埋蔵文化財を中心とした文化財の保護について伺いました。文化財を保護・保存しながら魅力を発信していくお仕事の中で、発掘調査についてたくさんの写真と共にご説明をいただきました。
 今回いただいた「豊島区文化財マップ」には、多くの文化財が紹介されていて、訪ねたり知っている場所も多くあり、楽しく拝見できるものでした。
 以前、小学校の社会科見学の引率のお手伝いをした際に、小学生が目を輝かせて文化財について質問する姿を目の当たりにしたり、3歳の孫と御神楽を見た際に、思いがけず孫が真剣に見入っていたことがあり、伝承していくことの有用性を痛感しました。 ここ数日は、阪神淡路大震災や南海トラフなど文化財においても心配なニュースを耳にしますが、豊島区だけでなく国の宝となる大切な文化財を知り、守っていけたらと考えます。
 質疑応答もあって楽しい時間でした。
 ありがとうございました。

 女性Eさん
 「豊島区の文化財を考える」セミナーは、森田大介氏の「文化財とは?」という初心者向けの話と、梶木理央氏の「豊島区の文化財保護」現場の話の二本立てで、とても充実した内容で面白く、話が進むにつれ興味がどんどん湧いてきました。
 区内の身近な場所に、有形無形の文化財が413も登録されている事を初めて知りました。また、埋蔵文化財の届け出や調査発掘の実施、文化財が見つかると地代が下がるなど現実の厳しさもなるほどと思いました。 
 私事ですが、国指定重要有形民俗文化財の史跡「豊島長崎の富士塚」について、コミ大(大正大学ゼミ)で2022年にかなり調べました。子どもの頃から近所にある身近な物が、国指定の重要文化財だったことを知り愕然としました。そして、豊島区の地にはどんな昔があったのだろうと夢想が膨らみました。残された文化財から昔を知る事は本当に面白いです。
 「豊島区文化財マップ」という好奇心をかきたてる資料を頂いたので、調べに行こうと思っております。通常業務でお忙しい中、出前講座で詳しく教えて下さりありがとうございました。

男性Fさん
 今回は豊島区出前講座の「豊島区の文化財を知る」をテーマに、大別して、目に見える地上にあるものと目に見えない地下に埋蔵されているものに分けて教えて頂きました。
 「文化財とは」の定義から文化財登録指定の区分や文化財登録の仕組み等、今まで余り考えていなかった基本的なことを教えて頂き、大変勉強になりました。その後、区内にある文化財を紹介して頂き、また文化財を維持していくためには多額の費用が掛かったり、保存と活用には色々な制約があったり、文化財所有者の高齢化や後継者不足等課題も多くある。
 また、地下に埋蔵されている埋蔵文化財に関する業務を具体的な写真資料によって分かりやすく説明頂いた。地中に埋まっているので"発掘"することから始まるが、上に家やビル等の建造物が建っており、その建替え登録のタイミングで発掘を行い、見つかっても記録保存ずるだけで、上物を建てる為に、発見された遺構や建物は建築工事で破壊されてしまう。(その破壊される光景を複雑な心境で見守っているとのこと。致し方ないがさぞ残念に違いないと思える。) 工事によって破壊される前に学術的な成果に評価し、後世に記録を残す作業(書籍になったり、出土品が適切に保管される)を行うこと。
 発掘調査は原因者負担(建築工事は遺跡を破壊すること、破壊者が原因者となり発掘費用を負担することとなるが、個人宅や零細企業の場合には地方公共団体が負担することとなる。豊島区の井崎は「豊島区内の埋蔵文化財分布図」に記載されているが、未だ見つかっていない場所もあるとのこと。
 貴重な埋蔵文化財を後世に伝えるのは大切なことではあるが、色々な制約もあり、中々困難な面もあると思える。
 今回は豊島区教育委員会文化財グループの森田さんと梶木さんに文化財保護の仕組みを教えて頂き、大変勉強になりました。ありがとうございました。多くの文化財が後世に伝えられることを願いたい。



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